建物と暮らし

琵琶湖の眺望と採光いっぱいのK邸。


周囲からひときわ目立つ瀟洒な外観。これから庭の緑や芝生が、家族の成長と共に育っていくのです。


家族揃っての集合写真。皆さんの背中には雄大な琵琶湖が広がります。


陽光をいっぱいあびたリビングルームでの寛ぎタイム。久々のツーショット


ご主人の部屋はSOHO。ここで「京酒楽」の営業秘策を練られます。


2階の階段室をうまく利用して書斎が設けられ、猛暑には天井ファンが大活躍。


琵琶湖を眺望するお風呂。ご主人いわく、「夕方に入るのは最高の贅沢です」

琵琶湖の眺望と、光りをたっぷり受けるロケーションを最大限に生かした高台に建つK邸。

「10年間のマンション暮しから一戸建てを考えたとき、琵琶湖の見晴しが良くて、採光も望める場所がどうしても欲しかったんです」ご主人がおっしゃるには、今の場所を探すのに約3年、湖西地方を30ケ所余りも歩き回ったといいます。

「今の土地に決定したのは女房の実家が近いというのも理由の一つ。この場所を見つけたときの嬉しさと、家のプランを立てていくときの楽しさに相まって、父や祖母の不幸が合ったりして、今のプランに落ち着くのに3回も4回も設計をやり直してもらいました」

家族のひとり一人が帰宅したときには、リビングに顔を見せてコミュニケーションを図る。

K邸は、お母さんと奥さんのジェネレーションギャップを考えて、ダブルキッチン。若い世代とお年寄りは、食事の内容も時間もまちまち。くつろいだときに見るテレビの番組も違う。それを半ば強制的に一緒にしてしまうからすれ違いも起こる。

そんな考えから、お風呂とトイレは共有するが、くつろぐ、食事をする場所は別々に設られています。「お袋と女房、どちらも公平にということでIHクッキングヒーターのシステムキッチンは同じにしました。もちろんお袋さんの部屋はバリアフリー。 それと各々が家に帰って来たとき、広いリビングルームに一度顔を見せる。これはお互いのコミュニケーションのために必要なこと。それからドア一つ向こうのプライベートルームへと移動する」ご主人の納得させられる言葉が続きます。

設計した太田さんから贈られた自作の油絵。エントランスホールに飾られて趣味の良さがうかがえます。

松井工業のきれいな工事現場は、ていねいな仕事ぶりと同義語だと思います。

「私は家を建てるなら安藤忠雄かル・コルビジェかという思いを持っていたんです。でもそうも行かないので、友人のお父さんの太田傳一郎さんに依頼しました。ヨーロッパへスケッチ旅行を重ねる太田さんの『南仏の田舎町にもあるような家をつくろう。そしてヨーロッパの人がこの地を旅して、この家を見たときに、いいなあと言ってもらえるようなものをつくろう』そのひとことで決めました」ちょうど父親世代の太田さんの曲がったことが嫌いな性格と、家族の不幸等でプランは二転三転。

「施工業者を松井工業に決めるときは情報を持っていなかったので、ちょっと悩みました。友人に訪ねてみると、『多少のトラブルにも対処してくれるよ』と。そして工事が始まると、女房の実家の母が『きれいな現場やなあ』といわれたことと『ていねいな仕事ぶり』は同意語だと思っています」と結んでくれました。